経済産業省の未来人材ビジョンを読んで感じたこと

https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf

 

最近、人に勧められて経済産業省が出しているこのような資料を読んだ。

読む前は役所の資料というと文字ギチギチの非常に読みずらい資料を想像していたが、ざっと目を通してみると一スライドの情報量が最小限でとても読みやすかった。

 

自分は就活生の視点で読んだため、以下自分のキャリア選択の際の記録の意味も込めて記す。

 

  1. 自動化に伴った労働市場の両極化
    1. 高度な専門性を持つ人材かその他大勢という分類へ
  2. 世界的潮流である脱炭素化に伴う化石燃料産業の雇用減少
    1. ガス石炭は落ち目?→個人的にエネルギー業界のインターンには多く参加したが東京ガス大阪ガスあたりは収益確保のために新しいことに多く挑戦している印象を受けたので、ガスをメインに扱ってきた企業が総じて将来性がないということではないと思う。
    2. 再生可能エネルギー等にさらなる付加価値→日本だと太陽光は抑制傾向にあるし可能性あるのは洋上風力、水力くらいか?
    3. 原子力は雇用プラス、脱炭素にはメリット、安全性とのトレードオフ
  3.  これからの時代に求められる人材
    1. 問題発見力、近未来予測力、革新性 
      1. 常識や前提にとらわれず、ゼロからイチを生み出す能力
      2. 夢中を手放さず一つのことを掘り下げていく姿勢
      3. グローバルな社会課題を解決する意欲
      4. 多様性を受容し他者と協働する能力

↑ここら辺はもっと具体的に掘り下げてほしかった。この様な姿勢意欲を養うにはどうすればいいのか。

  1. AIロボットで自動化しやすい職種は雇用が減少。代替しづらいor新技術開発などの専門性の高い職種は雇用増加
    1. 「職種」
      1. 事務従事者 42% 減少
      2. 販売従事者 26% 減少
      3. 情報処理・通信技術者 20% 増加
      4. 開発・製造技術者 11% 増加
    2. 「産業」
      1. 卸売・小売業 27% 減少
      2. 製造業 1% 減少
  2. 技術革新に伴い必要となるスキルと現在の従業員のスキルレベルのギャップを4割以上の企業が認識→その通りだと思う。企業の中長期の戦略ビジョン見てても、そんな人材大量に一企業で確保できるのか?と感じる。自分の大学は理工系で日本トップだが周りの友人を見てても、そのような人材は非常に少ない。東大にはゴロゴロいるのかもしれないが
  3. 日本企業の課題
    1. イノベーション創出に不可欠な多様性の欠如
      1. 企業は閉鎖的な環境(同質的、モノカルチャー)からオープンな環境へと変化していく必要がある。人材の流動性を高める→優秀な人材は限られているからこそ、流動性をたかめ、多くの企業で働いてもらうのは大事
    2. 人事戦略が経営戦略に紐付いていない
    3. As is-To be ギャップの定量把握
      1. as is:現在の状態、to be :理想の状態
  4. 無限定正社員からジョブ型雇用へ
    1. さまざまな仕事を経験していくうちに強みを見つけて、専門性をつけていく
  5. 社会課題への一人一人の当事者意識の低さが目立つ
  6. これからの時代の教育
    1. 前提:上記のようなこれからの時代に求められる人材は、育てられるのではなく、自ら育つ
      1. 日本の子供の数学的科学的リテラシーは世界トップ
        1. しかし理数系の職種は人気がなく、リテラシーが活かされてない。文系職種ばかり給与的にも贔屓されてるから当然だとは思う。また詰め込み型の教育では理数系の素養は高められても興味は持てない
      2. AIを駆使した自動化によって、学習効率が格段にアップ。これによって従来の学習量を確保しつつ、自分の好きなこと興味のあることなど探求学習に時間を割けるようになる→これが一番自動化に伴う良い恩恵に感じた。人にしかできないことを若いうちから当たり前のように学べる未来の子供たちが羨ましい